ヤンキーアーティスト
へんなおじさん
「まてっ!」

…。

亮は警察署の取り調べ室に連れて行かれた。それはそうだ、平日の昼間から工場の壁にスプレーで落書きなんかしてればそりゃあ捕まる。
亮の目の前にはテレビでみるような光景が広がっていた。ただカツ丼はでてこなかった。
「なんであんなことしたんだ?」
お決まりの台詞だ。
「…。」
亮は何もしゃべらなかった。というよりは説明できなかったという方が正しい。
「弱ったなぁ。お前がなにかしゃべらんと俺もお前も帰れないんだぞ。」
刑事さんも大変だ。そう思いながら亮は無関心に遠くを見ていた。
30分くらいたってからだろうか、一人のおっさんが入ってきた。
この出会いが後に亮に大きな転機をもたらすのだった。
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