あたしの勇気の話
▼ あたしの勇気の話
片上 歩希カタガミ アユキ
という女の子がいた。
その子は、今
最後のチャンスだと思って
気持ちを伝えることにした。
台本なんかない。
ただ、もうこんなチャンスはないと思った。
こんな近くにいられることも
もうない。
ならば、この気持ち
伝えてみよう。
日溜まりのようなあったかくて小さな気持ち。
でも誰よりも大きい自信のある、一言でいえば
キミがスキ
「あのね」
あまり話したこともないのに、変かな。
「ん?」
でもキミはやっぱりあたしの好きになった人だよ。
優しく笑って返事をするんだ。