あたしの勇気の話






言っちゃった。
少し後悔してるのかな?
そんなこと、ないよね?

自分に必死に言い聞かせる。


明日、学校へ行っても変わらない関係。
なのにどうして不安なんだろう。
キミの姿を見るのが怖い。


『でも、歩希は自分の気持ちを
言葉にして伝えられたんでしょ?』

もう一人の自分と会話をしているようだった。



大丈夫。
もし今日言わなければ一生言えなかった。
歩希。あなたの…
私の勇気はこれからもきっと支えになる。


お風呂のお湯につかり
嗚咽を殺しながら
静かに私は泣いた。





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