リセット~全ての始まりをここへ~
「いきなり外の世界に飛び出すのは不安があっても仕方ないことだ。
それにお前は物心ついた頃から“jan-jan”しか知らないからな。」
朱鷺濱さんは優しく頭を撫でてくれた。
私を唯一12歳の女の子として見てくれるのは朱鷺濱さんと社長だけだった。
見た目だけで、周りは12歳とは見てくれていなかったから…。
私はそれが嬉しかったのだ。
本当はモデルの仕事をしたいとは思わなかった。
物心ついた時には、もうモデルになっていたのだ。
私は普通に勉強して友達と遊ぶ12歳の子供でいたかった。
大人の世界にいたくなかったんだ…。
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