ﾘｾｯﾄ～全ての始まりをここへ～
学業を疎かにしないために私の撮影を夕方に変えてくれる理解ある会社だ。


「それじゃあMADOKA、撮影再開するよ。」
その一言で現場が引き締まる。

私は撮影の準備にかかる。

少し左を向き、目線をカメラに軽く睨むように見た。
次は前を向き、下を向き髪を軽く持ち上げる。
その髪を跳ね上げ、その勢いで左斜め上を睨む。

そのまま顔を上に向けて、目を閉じる。

「はい、OK！
今日の撮影はここまで！」

監督の一声にスタッフは立ち上がる。
「MADOKA～。
今日もバッチリだったね。」
監督は満足そうに私に話かける。

「ありがとうございます。」
私は監督にニッコリ笑った。
「MADOKA。
今日は予定より早く終わったからスタッフ達と食事に行くか？」
機嫌良く笑顔で監督は聞いてきた。
「はい、ありがとうございます。
お言葉甘えさせて頂きます。」
私は軽く頭を下げる。
「じゃあ、ちょっと待ってろ。
おーい、みんなぁー、今から飯を食いに行くぞー！」
「やったーっ！
ゴチになります監督！」
監督からの誘いにスタッフ達は大騒ぎになった。
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