Reality~切ない恋の唄~
アトラクションから出ると、
シンデレラ城の前でショーが始まってる。



後ろすぎてよく見えないけど、なんとかミッキーの写真を撮りたい。



鞄からデジカメを取り出した。



本当は、ミッキーよりも写真を撮りたい人が隣にいる。



デジカメを持ったまま、
麗さんに目をやる。

麗さんも
私のほうに振り返った。

「写真撮ってあげよっか。」

「いえ…そうじゃなくて。あの…」



麗さんは事務所の大先輩である。

ファンの女の子みたいなことは言えない。



「一緒にとる?」

「はい、ありがとうございます!」



さすが麗さんだ!!



麗さんは
サングラスを外してくれた。

無事に写真が撮れたと思ったら…

女の子が麗さんを指差した。



「舞ちゃん、走るよ。」
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