Reality~切ない恋の唄~
「今度の番組、生放送だろ?
またとんでもないことやらかすなよ。」

「はい…」

ジュリア様の恐ろしい顔がよみがえる。

「お前が生で歌ってるの見ると、俺の寿命が縮むぞ。」

苦笑いしながら、先生はキーボードの上に置いてあるファイルを開いた。



「しっかり歌ってこいよ。
俺は…ちゃんと見てるからな。」

ファイルに目をやったまま話す先生。

私に見えるのは、
淡々と話す先生の横顔だけ。

私には、先生の表情が見えなかった。
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