Reality~切ない恋の唄~
「なっ…!?」

飛び起きようとした私に覆いかぶさる琢磨さん。



「舞ちゃん、可愛いね。」

そう言うと、
琢磨さんは私の耳たぶを軽く噛んだ。



この先どうなってしまうんだろう。



こうなることは、
部屋に入る前からわかっていたはずだ。



ある程度覚悟して、
琢磨さんについていくことを選んだのだから。



私はもう子供なんかじゃない。



何もかも壊してしまえばいいんだ。



体の力を抜いて、
静かに目を閉じた。
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