Reality~切ない恋の唄~
みんなに背を向けると、
部屋の隅にしゃがみこんだ。



目を閉じて、
心の中で歌ってみる。

歌詞は完璧に覚えたはずなのに、いざ考えてみると思い出せなくて不安になる。



ヘッドホンを取り出すと、
周りの音が聞こえないように音量を上げて、歌詞カードを握りしめた。



ーぼこっ

誰かが後ろから私の頭を叩いた。
< 32 / 372 >

この作品をシェア

pagetop