Reality~切ない恋の唄~
「離せっ…」

必死で抵抗する麗さん。

二人の力の差は明らかだ。



「やめてください!」

私はとっさに
男の片手にしがみついた。



「チビはひっこんでな。」

男にふりほどかれた弾みに、
寮の柱に叩きつけられてしまった。



「痛っ…!!」

頭を抱えてしゃがみこむ私。



その時、
柱の陰に赤いものが見えた。
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