尽くしてるのに、、、
「いえ、ちょっと
拓真(タクマ)に会いたくなって。」
「そうねぇ。
高校も別れちゃったし、
会う機会もないと思うしねぇ。」
おばさんと 他愛のない話をしていると、
「母さん、雅が来たなら言えよ。」
拓真が ムスッとした顔で 階段の前に立っていた。
「ごめんね。
雅チャンとの話に夢中になっちゃって…。」
「もういいよ。
雅、来いよ。」
私の手を引っ張る拓真。
「うっ…うん。」
「もうッ。
雅チャンともうちょっと話していたかったのに!」
今度は おばさんが顔をムスッとさせた。
「おばさん、ごめん!」
私はそう言い、階段を登る拓真の後をついていった。