俺様アイドルとオタク女のキケンな関係
さっきそう言った手前、バツが悪そうに眼を伏せ、その場にかたまるアイツ。
そろそろ「命令なら何でもききます」とか言ってみろよ。
「じゃあ、捨てるな。」
俺は開いている窓の前まで歩いて行った。
「ここから投げ捨てちゃえば、お前も未練のこんないだろ?」
そう言いながら、俺はアイツを振り返る。
瞳はより一層動揺の色を濃くしていて、握りしめられた拳は我慢するようにプルプル震えていた。
さっさと条件のめばいいものを。
普通の女なら喜んでするだろうに……。
この女はバカとしか言いようがない。
全く理解できない。
そうして、俺は投げる構えをとる――。