俺様アイドルとオタク女のキケンな関係


――まぁ、そんなこんなで、あたしの部屋へ向かうため階段を上る。


「やっぱり実來ちゃんのお父様は素敵だね。いいなぁ。」


エマちんは、ふわふわと妄想を宙に漂わせるように夢見心地な様子でニコニコしている。


「そう?あんなのがねぇ……。」


あたしにはさっぱりわからない。


アニメ好きのハゲオヤジのどこが……?


一生あたしには理解できないなぁ……。


あたしはこれ以上追及することなく、あたしの部屋のドアを開けた。


「ねぇ、また増えたんじゃないの?この変なの。」


玲は部屋に入るなり、しかめっ面で部屋を見渡して言う。


「“変なの”じゃなーい!!あたしの大事なコレクション!!」


まったくわからない人はすぐこれだからなぁ。


やんなっちゃうよ、何で魅力がわからんかな?



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