俺様アイドルとオタク女のキケンな関係


だけど、俺は心にもない言葉を言うんだ。


「水無月さんこそすごいじゃないですか。何本も主演されてるし、演技もうまくて。尊敬します。」


あぁ、こんな言葉言うのは吐き気がする。


別に水無月祈織のことなんか尊敬してねーし。


「俺、まだそんな俳優じゃないよ。でも、嬉しいな、はは。」


照れ臭そうに笑う水無月祈織にため息を吐きそうになる。


「水無月君ちょっといいかい?」

「あっ、はい!じゃあ、神崎君失礼するね。」


スタッフに呼ばれ去っていく水無月祈織。


絶対、水無月祈織より上にいってやる。


近いうちにな――。



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