俺様アイドルとオタク女のキケンな関係


あちらこちらから、そんな呟き声が聞こえてくる。


何だってんだよ。


男女問わず騒ぎだした奴等は、一様に正門の方を見つめていた。


「キャー!!」


はぁ??わけわかんねぇ。


女たちが急に黄色い声をあげ、獲物に群がるかのように走りだす。


前を歩くアイツだって、隣の髪を染めた女に引っ張られ駆け出していった。


そして、あっという間に犇めく群れの中に消え見えなくなる。


あんなこと言ってたって、結局は普通の女と一緒じゃねーか。


何がいるんだか知らねーけど、
本当にくだらないよな。


俺は鼻で嘲笑った。



< 132 / 348 >

この作品をシェア

pagetop