俺様アイドルとオタク女のキケンな関係
あちらこちらから、そんな呟き声が聞こえてくる。
何だってんだよ。
男女問わず騒ぎだした奴等は、一様に正門の方を見つめていた。
「キャー!!」
はぁ??わけわかんねぇ。
女たちが急に黄色い声をあげ、獲物に群がるかのように走りだす。
前を歩くアイツだって、隣の髪を染めた女に引っ張られ駆け出していった。
そして、あっという間に犇めく群れの中に消え見えなくなる。
あんなこと言ってたって、結局は普通の女と一緒じゃねーか。
何がいるんだか知らねーけど、
本当にくだらないよな。
俺は鼻で嘲笑った。