俺様アイドルとオタク女のキケンな関係
俺の後方を歩いていた生徒も、この騒ぎを見て、俺を追い抜いて走っていく。
正門のところにできた群れは簡単にどんどん大きくなっていった。
ホント、くだんない奴等だよな。
バカみたいに連鎖反応で群がって。
俺はスクバを背負い直し、片手をポケットに突っ込むと俺のペースで歩き続けた。
そして、広がるほとんどが女子の群れを避けて歩き、正門を抜ける。
まったく迷惑だ。
そう心の中で文句を言った瞬間に、俺の耳に、ある言葉が飛び込んできた。
「実來ちゃん。」
えっ……?