俺様アイドルとオタク女のキケンな関係
祈織お兄さんはすごく気遣いができて、どこまでも優しい人だって思う。
「祈織お兄さん、すみません。……ありがとうございます。」
あたしはなんだか気恥かしくて、少し目を伏せ、指をいじいじながらお礼を言った。
「気にしないで。誘ったのは俺なんだから。」
祈織お兄さんの笑顔を見てると、自然とあたしも笑顔になっちゃう。
少し緊張してたあたしだけど、祈織お兄さんの笑顔に緊張が解されていく。
すると、祈織お兄さんは窓の外を少し見つめ、懐かしむように話しだした。
「3年前は、よく彰と実來ちゃんと俺と3人で遊んだよね。懐かしいなぁ。」