俺様アイドルとオタク女のキケンな関係
「もういいんですよ。あたしの趣味を知ると男の子ひくし。」
そう、だいたいそんなもんだ……。
「――俺は思わないけどな。そんなやつは実來ちゃんのいいとこわかってないんだよ。」
祈織お兄さんの言葉に胸がほかほかあたっかくなる。
「そんなこと言ってくれるのは、祈織お兄さんだけですよ。」
――祈織お兄さんの優しさは昔から本当にかわらないなぁ。
こんなあたしもね、昔三次元で恋をしたことがあるの。
でも、見事に失恋して、すごくすごく辛かった……。
あんな人のことなんか二度と思い出したくないくらいに……。