俺様アイドルとオタク女のキケンな関係
「あんな娘だから心配してたが、よかったよかった――!」
アッハッハッハと高らかに笑いながら俺の肩バンバン叩きまくるハゲオヤジ。
……痛てぇんだけど。
「よろしくな、息子よ!」
どんだけぶっ飛んでんだ、この家族は……。
演じることをつい忘れそうになる。
「ちょっと何言ってんのよ、お兄ちゃん、お父さん!勘違いしないで!!」
すると、アイツが兄貴とハゲオヤジを引き離し、強く訴えた。
「恥ずかしがることはないだろ?お前みたいなのに彼氏ができたのは奇跡だ。」
「そうだよ。これで、アニメは卒業しろ、な。」
ゴツーン!!ゴツーン!!
「いい加減にしなさいよ!」
ぷっ!っと思わず噴き出しそうになる。
アイツが見事にあの2人の頭にげんこつを食らわせたのだ。
……てか、俺このままじゃペースに流されて本題入れねーぞ……。