俺様アイドルとオタク女のキケンな関係
隣を見れば、本当に女か?と思うくらいの丸飲みするような勢いで食べ物を流しこんでいくアイツがいた。
なんかコイツ、イライラすんだよな。
俺はアイツにしか見えないように睨みを利かせた。
「ノート!ノート、借りに来たんだよねぇ、山田君――?」
手を止め、無理やりに口角をあげドスの利いた声で言うアイツ。
威圧的に言っているつもりなんだろうな。
全然怖くねーけど。
「早く食べちゃってくれるっ?忙しいんで!」
「……は、はい……。」
気に入んねーけど、まあ早く食べてやるか。
早く片付けたいからな。
そうして、あっという間に食べきると、アイツが俺の腕を掴んで引っ張る。
「ほら、行くよ!」
まったく何だ?この態度は!
俺は渋々ながら、キョトンとするアイツの家族をしり目に引きずられるようにしてリビングを出た。