俺様アイドルとオタク女のキケンな関係
カッート!!
「2人ともいい演技だったよ!OK!切なさが出ててホントよかった!」
ちょっと小太りな監督がメガホンをポンポン叩いて、上機嫌そうに声をかけてくる。
「「ありがとうございます。」」
俺とヒロインのユキ役をつとめる幸田恵理は監督に頭を下げた。
「じゃあ、休憩入ろう!」
その合図で俺は椅子へと向かう。
あぁ、あんな演技やだ。
演技しててムカムカする!
女に好きなヤツがいるから諦める?
好きな女の恋の応援をするぅ?
ありえねーだろ。
演技だからやったけど俺には一生理解できない感情だ。