俺様アイドルとオタク女のキケンな関係
思わず声が漏れる。
水無月祈織がアイツをよんだのか……?
いつものようにポニーテールにしたアイツは、俺と目が合うとプイっと顔をそむけた。
……何なんだよ、あれは!!
この神崎拓真に対して!!
「悪いね、神崎君。休憩中に。さっき俺が見学に誘ったんだ。そうしたら、こちらの高橋さんが神崎君の大ファンなんだって。」
水無月祈織は少し申し訳なさそうに苦笑すると、アイツを含める3人の中から高橋という女を紹介してきた。
化粧の濃い、明るい色の巻き髪の女。
……よく見たら、アイツとよく一緒にいるヤツか。
もう一人の大人しそうなツインテールも、いつもの天然そうなおっとりした女だ。
「あ、あの、わ、私、高橋玲っていいます!わ、私、か、神崎さんの大ファンなんです!!」
分厚い睫毛をバタつかせ、キラキラとした熱い視線を向けてくる派手な女。
クラスメートだなんて気付きもしないんだろうな。