俺様アイドルとオタク女のキケンな関係


水無月も水無月で、アイツをよぶなんて何を考えてるんだよ?


あの2人を見ていると、なんか腹たつ!


「か、神崎さんどうかしました……?」


あっ、まずい!


派手女の言葉で我に返る。


今の俺は神崎拓真だ。


「い、いえ、なんでもないですよ。」


俺は手慣れた営業スマイルを貼り付ける。


「よかったぁ。あの、新曲の『Precious』いつも聴いてます!」


「あ、どうもありがとう。」


俺としたことが油断したな……。


「拓真、仕事のことで話があるんだが――。」


振り返ると、いつもながら黒いスーツをビシッと着こなした池田さんがこっちに歩いてきていた。



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