俺様アイドルとオタク女のキケンな関係


「何ですか?」


何か新しい仕事でも入ったのだろうか?


池田さんはファンの存在に気付くと、眼鏡をキラリと光らせ俺以上の営業スマイルで会釈する。


そして、俺の斜め後ろまでくると、低く押さえた声でこう告げた。


「大事な話があったんだが、後で話す。ファンサービスも大切なことだ。しっかりな。」


「あ、はい……。」


池田さんは俺の肩をトンと叩くと去っていく。


大事な話って何だ……?


頭には疑問ばかりが広がっていった。


するとその時、とおる高い声が耳に飛び込んできた。


「ちょっと待ってください!!」



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