俺様アイドルとオタク女のキケンな関係


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今日もやっとドラマの撮影を終え、帰りの支度をしていた。


解放感もなければ、ほっと一息つく気分にもならない。


それもこれも全てアイツの態度のせいに他ならない!


俺を一度も見ず、挨拶もせず――!!


俺のオモチャのくせに随分と出世したんだなぁ?


この間少しからかっただけなのに。


てか、元はといえば水無月祈織が悪いんだろ!


ロケ現場に女たちをよんだりして……。


何でアイツを連れてきた……?


「神崎君、お疲れ様。」


その声に手を止めて後ろに振り向くと、グレーのコートを羽織った水無月祈織が微笑んでいた。



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