俺様アイドルとオタク女のキケンな関係
「ちょっと待てー!!」
あたしは必死に追い掛けた。
「何でわたプリなの!?バカにしてたくせに!他にもチャンスならあるでしょ!?」
「チャンスなんてそうはないんだよ!逃すわけにはいかない。あと、お前に指図される覚えはない。」
階段をどんどん降りていってしまうアイツは振り返りもせず強い口調でそう言った。
よくわからないけど、アイツの雰囲気から真剣な感じが伝わってくる。
「……じゃあ、……じゃあ、理由は何なの?そこまで真剣なのは。」
何で今回、そんなに真剣なの……?
すると、アイツは靴をはきながら切れ長の目を更に鋭くして振り返った。