俺様アイドルとオタク女のキケンな関係
何の抑揚もない冷めた言葉が俺の鼓膜を震わせる。
頬杖をついて目も合わせないアイツと、妙な沈黙……。
やっぱりきたか、この質問――。
「……水無月祈織は、目障りなんだよ。プライベートでまで顔見たくねーの。」
「アンタ、本当にガキね……。」
呆れかえったように目を瞑りながら、この俺をバカにするアイツ。
言い返したいけど、言ったところで更にガキ扱いされるだけだ。
俺はぐっと堪えて、漫画片手に袋からパンを出す。
「ちょっとやめてよ!食べながら読んだら、わたプリ汚れるじゃん!」
俺の手から素早く漫画を抜き取ると、それはそれは大事そうに抱きかかえた。