俺様アイドルとオタク女のキケンな関係
「イチイチうっせーな、お前。」
ため息を吐きながら焼そばパンの袋をあけて頬張ると、アイツもやっと漫画を置き弁当を広げて食べ始めた。
「……ねぇ、何で好きでもない漫画読んでまで、証明したいわけ?てか、その人誰――?」
パクリと小さくご飯を口へ運びながら、眉をひそめてきいてきた。
「はぁ。お前ってホントしつこい。」
めんどーなこと、この上ない。
紙パックのお茶を一口飲むと、俺は重い口を開いた。
「親父だよ――。」
アイツは手をとめ、ぽかんとする。
「……お父さん?」
「ああ。」