俺様アイドルとオタク女のキケンな関係
玲ったら、必死になっちゃって、きっとエマちんも知らないよ。
エマちんはそういうの興味ないし、あたしたちしか知らないことだけど、エマちんの好みのタイプはかなり独特なんだ。
だから、知らないのはきっとあたしだけではないと、あたしは心の中で余裕で笑ってた。
そして、少し思案したあと、やっと口を開いたエマちん。
絶対“知らない”って言うはず。
「……ああ、最近よく出てる人だよね?アイドルの。よくは知らないけど、名前は聞いたことあるよ。」
えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!
「うそぉ!?!?」
あたしはパニックで頭を押さえる。
「ほら、みなさい、実來。あんたが知らなすぎるってことがよくわかったでしょ?」
「はいはい、参りました……。」
勝ち誇ったように笑う玲を見て、唇をかむあたし。
……惨敗です。