俺様アイドルとオタク女のキケンな関係


だけど……、ううん、だから――、わからないの。


祈織お兄さんが何であんなことを言ったのか、
自分の気持ちはどうなのか……?


あたしはふと、ごちゃごちゃした頭のままで、頬杖をつきながらのそりと右側を向いてみる。


あたしの隣の席は空席。


憎たらしいアイツがいないのは別に珍しいことじゃない。


でも、今日だけは別。


――そう、オーディションの結果が出る日。


はぁ〜……。


この間から気が重い。


だってこのあたしにとってアニメは一番の栄養剤なのに、いくら見ても気分がはれないんだもん。


おかしいよね?


パシッ!


その時頭に痛みが走った。


< 244 / 348 >

この作品をシェア

pagetop