俺様アイドルとオタク女のキケンな関係
彼のご両親にご挨拶!?
【実來Side】
「何でアンタの実家に行かなきゃなんないのぉぉぉぉぉぉ!?!?」
あたしの叫び声が夕暮れの街にこだまする。
周りに広がるのは見知らぬ住宅街。
ウチの最寄りの駅から3駅先の場所にコイツの手によって無理矢理連れてこられた。
何であたしが行く必要があるの!!
……それもこんな気分のときに……。
「つべこべ言わずついてこい。」
アイツときたらいつもの俺様悪魔っぷりを発揮して、あたしのポニーテールを引っ張るのよ!!
「イヤだイヤだイヤだー!!何であたしがアンタの親に会わなきゃなんないの!?」
理不尽にもほどがある!
あたしはアイツにポニーテールで引きずられながら、手足を懸命にバタつかせた。