俺様アイドルとオタク女のキケンな関係
「中途半端な気持ちなら、仕事なんかやめろ。任せられたからには、全力で取り組め。」
厳しく言い放たれた言葉たち。
……だけど、言ってることって、何だか逆じゃない……?
あたしは思わずポカンとした。
だって、アイツが言うには反対されてたわけでしょ――?
「わ、わかってるよ……。」
顔を上げたアイツの声は少し震えてた。
ねえ、さっきのってさ、アイツを認めたってことだよね――。
「さもないと、もう敷居はまたがせないからな。」
その言葉を最後に、足音が聞こえてきた。
ブロック塀から首を出せば、アイツのお父さんが去っていくところだった。