俺様アイドルとオタク女のキケンな関係


アイツのお母さんが目を細めて笑う。


アイツにしては珍しく、小さい声でのゴニョゴニョとした反論だった。


――今日のアイツ、なんか面白いなぁ。


「本当に無愛想な息子でごめんなさいね。初めまして、太郎の母です。」


アイツのお母さんが優しく微笑みながらあたしに挨拶してくる。


「えっ、あ、クラスメートの太田実來ですっ!」


あたしがコイツの親に挨拶する理由はないけど、焦ってすぐに挨拶した。


「実來ちゃんね。こんな息子だけど、よろしく頼むわ。」


えっ、よ、よろしくって??


何であたしがよろしくされるの!?



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