俺様アイドルとオタク女のキケンな関係


「よ、よろしくなんて言うことねーよ、母さん!」


あたしがさっきの言葉に目を見開いて驚いていると、アイツがムキになって言っていた。


「ふふっ、もう太郎ったら。」


「――もういいっ!じゃあ今日はもう帰るから。」


笑われたアイツは子供みたいにぷいっとそっぽを向く。


「わかったわよ。体には気を付けなさいね。女の子はちゃんと家まで送っていくのよ。」


「コイツなんか女じゃねーし……。まぁ、わかったよ。じゃあ。」


あたしは歩きだしたアイツに腕を急に引かれたから、軽く頭を下げてついていった。



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