俺様アイドルとオタク女のキケンな関係
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組んだ腕を右手の人差し指が時間を刻むように何度もうつ。
部活のない生徒たちは行き過ぎ、一時的に波が去った。
……来ねえじゃねえか……。
来ねえ……。
来ねえ……!
来ねえ!!
俺は舌打ちし、乾いた地面を有りったけの憎しみを込めて蹴り付けた。
――俺を待たせるとはいい度胸だ。
まったくアイツめ!
やり場のない怒りを堪えながら、塀を一蹴りした。
「本当だったんだぁ。」
はぁ??
突然、小馬鹿にしたような声が耳に飛び込んでくる。
俺は、余計にイライラさせるこの存在は何なのかと、声の方向を睨み付けた。