俺様アイドルとオタク女のキケンな関係
何故か俺はあてもなくぶらぶらと街を歩いている。
何でそんなことになってるのかって?
俺が聞きてぇよ!
だって、ポニーテールをだらしなく揺らしながらぷらっぷらっ歩くコイツがはっきりしねーんだから。
「おい、どこ行くんだよ?」
痺れを切らして問い掛ければ、返ってきたのは突拍子もないものだった。
「目的地なんてないけど。アンタがさっさと行けっていうから来たんじゃない。」
俺の頬を音をたてて風が掠める。
俺の心にも冷たい風が吹いたような気がしたのは気のせいか……。
「もういい!!行くぞ!」
何で俺がこんな思いをしなきゃならない!?
俺はアイツの腕を掴んである場所へ向かった。