俺様アイドルとオタク女のキケンな関係


「あぁ、腹減った!やってらんねーよ。」


俺はテーブルの上に立てられたメニューを手に取りながら、ベンチ席にどっかりと腰掛けた。


「何でファミレスなの??」


アイツはため息をつきながら嫌そうにのっそりと席に着く。


「お前のせいだ。無駄なエネルギー遣わされた。」


アイツにうろうろ歩かされたのと、それで蓄積された苛立ちで異様に腹が減った俺はファミレスに入ったんだ。


そう、すべてはコイツのせいだ!


「しょうがない、奢ってやるから選べ。」


俺はメニューに視線を落したままアイツに言葉を投げかける。


俺、ステーキにすっかな。


「あたし飲み物だけでいい……。」


はっ?


メニューなんか見もせず、力なく言うアイツ。


ホント、コイツ壊れたんじゃないか?



< 289 / 348 >

この作品をシェア

pagetop