俺様アイドルとオタク女のキケンな関係
何故かもう目の前には我が家の玄関扉。
そして、ウチの人間に見せたことのない真の姿で立っているアイツ。
てか、何でアイツのとこに泊まる流れになってんだぁぁぁぁぁ!!
まずいだろー!!
「あの、池田さんアイツの家に泊まるのはまずくないですか?あたしなら平気ですよ!」
「マスコミにもみくちゃにされ、ファンに殺されてもいいならいいですけどね。」
怖い、怖いよ、池田さん!!
にっこりスマイルが怖くて、あたしは何も言えなくなったのでありました……。
そんな間にもアイツはインターホンで名を名乗っていて、ついに扉が開く――。
「太郎くーん、いらっしゃーい!……あらぁ、何でぇぇぇ!?!?かっ、神崎拓真君!?!?」
マイペースなお母さんが珍しく、声を裏返し、数歩後ずさり派手に驚いている。
あたしとは違って、まぁ普通はそうなるんだろうね……。
どうすんのさ?
「驚かせてすみません。でも山田太郎なんですよ。込み入った話があるのであがっていいですか?」
「え、えぇ……。」