俺様アイドルとオタク女のキケンな関係


あたしはさっさとお風呂に入ってあがると、高速でパジャマに着替えた。


そして、リビングをそそくさと通り抜けながら、「おやすみ。」と声をかけて寝室へと滑り込む。


ふぅ〜と息をつき、しまったドアに寄り掛かる。


あの一件の後、やっとまともに息ができた気がするよ……。


この部屋はあたしが使っていいって言ってたしようやくゆっくりできそう。


あたしは張り詰めた緊張の糸がプツリと切れたように、うつ伏せでベッドへダイブした。


すると一気に舞い上がる自分の部屋とは違う香りにドキリと反応する心臓。


そして即座に脳内によみがえる今日のアイツの姿に、小さく布団を掴んだ――。



< 308 / 348 >

この作品をシェア

pagetop