俺様アイドルとオタク女のキケンな関係
首だけそっちに向ければ、ドアを閉めながら濡れた髪をタオルで乾かしているアイツがっ!!!!
えっ、ちょっ、ちょっとぉ!
「どどどどどどうしたの!?!?」
反射的に飛び起きてあたしは棒立ち。
ここ使っていいって言ったよね??
「俺の家だ。入っちゃ悪いかよ?」
「……あー、いえ、そんなことは……。な、なんでもございません!」
何も言えない……。てか、心読まれたよ、今!!
あたしがこんな風にあわあわしている間にもあいつはボスっと音を立ててベッドに腰掛ける。
そして一瞬バチリと合う視線。
ドキッ!
あたしはとっさに背を向けた。
お風呂上がりで少し火照ったアイツの瞳は、いつもより吸い込まれそうなんだもん――。
「おい、何してる?」
へっ?
すると突然引っ張られた腕に、ふわりと体が倒れ込んでいく。