俺様アイドルとオタク女のキケンな関係
「太田さん……、お、太田さん……。何ですか……?」
あたしはオロオロしながら声を出す山田太郎を、無言で引きずって歩き続けた。
この期に及んでもこの気弱な態度を決め込むとは、いい度胸だな、山田太郎!
この名探偵ミクが、
化けの皮剥がしてやる!!
あたしは廊下の人気のないところまで来ると、思い切り壁に山田太郎を突き飛ばした。
「いたっ……!な、何なんですか…?やめてください。」
ぶつかった頭をおさえ弱々しく言う山田太郎。
あー、わざとらしい男!!
きっと頭をおさえたのは痛かったからじゃない……。
そこに秘密があるから――。