俺様アイドルとオタク女のキケンな関係


「よくもあの時は!!」


あたしはヤツのネクタイを掴んで締めあげ、ウザい黒髪カツラを憎しみをこめてぐしゃぐしゃに握りしめる。


なのに、背の高いアイツは涼しげにニヤリと笑い、あたしを見下げるのだ。


コイツ、人をイライラさせる天才だな……!!


「この自意識過剰男!あたしはずっとアンタのこと恨んでんのっ!まず土下座しろ、最低男!!」


あたしは捲し立てた。


それだって許せない、あんなことをしたんだから。


でも、それぐらいさせなきゃ、この怒りは一向に収まりそうにない。


すると男は馬鹿にするように笑いやがった。


「何を言い出すかと思えば……。俺は謝るようなことはしてない。逆に女ならみんな喜ぶことだろ?」


「はぁ!?!?」


コイツの頭いかれてんの??



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