俺様アイドルとオタク女のキケンな関係


「おい、黙れ!!」


低く静かな声で強くあたしに言い放つと、男はあたしの腕をグイッと掴む。


「ちょ、ちょっとぉ!!」


何すんの!?


あたしは手を振りほどくこともできず、ただ引きずられ。


そして、近くの戸を開け、勢いよく滑りこんだ。


バンッ――!


乱暴に戸が閉められる。


「ちょっ――、んん――ん―!!」


何なんだよっ!


叫びたいのにコイツの左手で口をおさえられて、言葉にならない。


そして、腰にギュッとまわされたアイツの右手。


何であたしは、

コイツの腕の中に

いんのー!?



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