俺様アイドルとオタク女のキケンな関係


「あぁ、あの女の子のことか。あの日の子と同じ学校なんて、そんな偶然もあるんだな。」


池田さんは前方から目を逸らすことなく、笑い混じりに言う。


全然笑える話じゃないだろ。


「あの女、すげームカつくんですよ。」


何度思い出しても、腹が立つ。


何なんだよ、あの女!?


俺は思わず舌打ちをした。


なんたってこの俺に蹴り入れたんだからな。


すると、静かに池田さんが言葉を発する。


「それより、拓真。この間から言おうと思っていたが、ちゃんとお前、自分の立場わかってるのか?」


池田さんの声はさっきと打って変わり冷徹な声色へとかわる。



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