俺様アイドルとオタク女のキケンな関係
「じゃあ、ちょっとお時間頂きます……。」
俺がそう言えば他の2人は笑顔で去っていく。
「ちょっと、玲、エマちん!!」
俺は喚いて2人の背を追い掛けそうになるコイツのポニーテールを引っ掴む。
「引っ張んないでよ!」
「黙れ。早く来い。」
短くコイツにだけ聞こえるように呟き、一目を気にしつつ腕を掴んで、来た道を戻る。
その間もわあわあ喚き散らすコイツ。
コイツ、本当にうるせぇ。
俺は校舎のそばにある大きな木の影に入ると、イライラしてアイツを放り出すようにして勢い良く手を解いた。