俺様アイドルとオタク女のキケンな関係
「言ったよな、“お前に拒否権はない”って。絶対喋るなよ。わかってるよな?」
俺は怒りたい気持ちを抑え、甘く囁く。
これで言うこときくだろ――。
体は密着し、俺はコイツの目を見つめる。
なんだかんだいったって、この女この間だって真っ赤になってたんだ。
今はダサバージョンだが、この俺に変わりはないんだからな。
この時の俺は自信に充ち溢れていた。
……だが、
この女普通じゃねぇ。
「いたっ!」
これはデジャブか?
痛む足を見れば、アイツに踏ん付けられている!
「皆さん、聞いてください!山田太郎は――」