俺様アイドルとオタク女のキケンな関係
俺はニヤリと笑い、紙袋から縦長の箱を出し、片手で掲げる。
すると、アイツの目の色はみるみるうちに変わり一気に輝き、似合わず乙女のように胸の前でギュッと両手の指をからめた。
「――蓮様!」
何だよ、この俺との反応の違い。
有り得ねぇ……!
「抽選でしか手に入らなかった蓮様私服Ver.フィギュア!何で持ってんの?」
食い付いてくるアイツに俺は薄く微笑んだ。
実は池田さんに言って適当に用意してもらった。
ネットオークションでおとし、どうやらレア物らしい。
どこがいいのか、ちっともわからないが……。