流れ星
窓を開けて。
夜、窓を開けたって星なんて流れてい
なかった。
夜、電気をつけても明るくならないの
は私が瞳を閉じていたからだった。
夜、テレビをつけたら深夜アニメがや
っていた。
朝、窓を開けて
「こんにちは」って言っても返事など
返ってこなかった。
「月乃?学校の支度できた?」
お母さんの声さえも遠くに聞こえる。
朦朧とした視界の中で私は支度をし
始める。
『今日学校に言ったら冬休みだから』
がんばってと言い聞かせて。
するのは時計の『チクタク』とゆう
不気味な音。こんなつまらない日常に
飽きた。
どうしてもそれが頭から離れない。
あの人が私の人生を狂わせたんだよ。