ジュリアン・ドール
そしてハーリーは、ミサの横でそっぽを向いてフロアを眺めるジョウに、ふと目を向けた。
ハリーは、どうしても向こうを向いているジョウの顔が見たくなり、彼に視線を送っていたが、その横顔が自分のよく知っている男の横顔に余りにもよく似ていた。いや、似ているのではなく、きっと本人に違いないだろうと確信した。なぜならば、エルミラーラがここにこうしているのだから、そうあっても全く不思議ではなく、それが自然の事の様に思えた。
本当であれば自然ではないのだろうけれど・・・・・。
「まさか・・・・・君!」
ハーリーは声をかけずにはいられなくなり、思わず誰にも聞こえぬような小さな声で、彼を呼んでいた。
「ロー・・・・・レン・・・・・!」
呼び声はジョウの耳には全く入らず、ジョウはテーブルの上に置かれた碧色のカクテル、ウォルビアが注がれたグラスを持ち上げ、口元へ運んでいた。
「ハーリー?」
ミサは、自分から目を反らしたハーリーを不思議に思い、呼びかけた。
「し、失礼・・・・・」
ハーリーはそう言い、ミサに視線を戻しながらいろんな事を頭に廻らせていた。そして、これから起こることを見ようとしたが・・・・・、幾つかの入り交じった運命がそこにはあって、混沌としていた。
こんな事は滅多に無いことだった。
いろんなことを考えて集中できないせいなのか?いや違う。分かることは、二人が出会うのは運命だったということだけ。二人を結びつける何かの強い力を感じたような気がした。
遠い昔のことを思い出すのに、時間はそんなにかからなかった。
ハーリーは、今此処で二人に出会って、何かを思い出したように目を見開いて呟いた。
「運命は続いている・・・・・!」
ハリーは、どうしても向こうを向いているジョウの顔が見たくなり、彼に視線を送っていたが、その横顔が自分のよく知っている男の横顔に余りにもよく似ていた。いや、似ているのではなく、きっと本人に違いないだろうと確信した。なぜならば、エルミラーラがここにこうしているのだから、そうあっても全く不思議ではなく、それが自然の事の様に思えた。
本当であれば自然ではないのだろうけれど・・・・・。
「まさか・・・・・君!」
ハーリーは声をかけずにはいられなくなり、思わず誰にも聞こえぬような小さな声で、彼を呼んでいた。
「ロー・・・・・レン・・・・・!」
呼び声はジョウの耳には全く入らず、ジョウはテーブルの上に置かれた碧色のカクテル、ウォルビアが注がれたグラスを持ち上げ、口元へ運んでいた。
「ハーリー?」
ミサは、自分から目を反らしたハーリーを不思議に思い、呼びかけた。
「し、失礼・・・・・」
ハーリーはそう言い、ミサに視線を戻しながらいろんな事を頭に廻らせていた。そして、これから起こることを見ようとしたが・・・・・、幾つかの入り交じった運命がそこにはあって、混沌としていた。
こんな事は滅多に無いことだった。
いろんなことを考えて集中できないせいなのか?いや違う。分かることは、二人が出会うのは運命だったということだけ。二人を結びつける何かの強い力を感じたような気がした。
遠い昔のことを思い出すのに、時間はそんなにかからなかった。
ハーリーは、今此処で二人に出会って、何かを思い出したように目を見開いて呟いた。
「運命は続いている・・・・・!」