君のために
「ねぇ…私たち別れてないよね?」
別れ話…なのか。
やっぱり、
"夢"のまま終わってしまうのか。
「あぁ…。」
俺はそれしか
答える事ができなかった。
「…良かった。」
…え。
「私、もっと我慢するから」
愛花の言葉に気づかされる。
今の俺はあの時と
なんにも変わっていなかった。
愛花は
しっかり現実を受けとめ、
向き合っていた。
なのに俺は
現実から目を背けていただけ。
それが、
今更ながらに分かった…。
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